子供の世界を考えるキャラバン隊2006奈良の集い
概 要

メインテーマ
不登校、引きこもり、ニート、少年犯罪・・・対岸の火事では済まされない!
       今、私たちに出来ることは何か、生きる力を育む子育てとは?

前掲にもあるとおり、青創協が十数年にわたり続けてきた「子供の世界を考えるキャラバン隊」
(以下、キャラバン隊)がいよいよ奈良(橿原市)で開催される。

 さてこのキャラバン隊は、不登校・引きこもり・ニートなど(以降、自立不全と総称)の青少年の社会参加(自分の力で稼ぎ、メシを食っていく)
その一点を目標に、自立支援の現場で関わって多くの実績を上げてこられた人たちが、学問上の理想や空論を並べるのではなく、あくまで実践から得た、最も効果的であると考えられる支援方法について、より具体的にひざを交えて話し合い、当事者や家族はたまた教育関係者などに前進する元気と勇気を持ち帰っていただくことが目的だ。

そこで今回のキャラバン隊のメインテーマを
「不登校、引きこもり、ニート、少年犯罪・・・対岸の火事では済まされない!

 今、私たちに出来ることは何か、生きる力を育む子育てとは?」と題して、自立不全脱出のための具体的な方策、またそれらを予防する為の子育てについて各専門家に話を伺う。
シンポジウムは2部制。

 第1部は、私の挨拶と基調発題(すいませんお約束なもので、短めに済ませます。)
そのあと、玄田 有史氏の講演。
内容は専門分野であるニート問題を中心に、ニートの若者の心情や実態などを玄田氏自身が各地の現場を実際に見たうえ、データに基づいた具体的な解決法についてのお話が中心。
その後、向出 佳司氏には、増え続ける自立不全者をこれ以上出さない為の予防策、子育てについてお話を伺う。

 第2部はパネルディスカッションで、パネラーには前出の玄田氏に加えて、
通所型の奈良YMCA心のフリースクール「ハートハース」の臨床心理士、山田 静代氏。共同生活の北陸青少年自立援助センター(はぐれ雲)の川又 直氏。
親の立場からNOLA父母会代表の平 雅一氏にそれぞれの立場から自立支援についての方法とその効果について話し合っていただく。
コーディネーターには30数年にわたり不登校問題に携わってこられた、東大阪市教育センターの谷奥 克己氏から一問一答方式でコーディネートしていただく。
最後に総合司会はNPO法人淡路プラッツ代表の田中 俊英氏。
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金沢分科会会場写真  そしてパネルディスカッション終了後、参加各団体の紹介があり、その後パネラー及び各団体の皆さんがそれぞれの専門分野に分かれて分科会を行う。

第一部・第二部の話題を中心により皆さんからの質問を受けながら、より少人数で突っ込んだ内容について話し合うキャラバン隊のメインイベントだ。

 以上がシンポジウムの内容だが、前日の11日には出演者のおよび関係者の顔合わせと親交を深めるための交流会がある。
こちらは支援関係者の参加は可能だが人数に限りがあるのでご了承願いたい。

 以上のような内容と陣容でキャラバン隊は開催されるが、ここでその出演者の皆さんのプロフィールを私の独断と偏見でご紹介したい。
 
玄田 有史氏
日本の経済学者、経済評論家。島根県頓原町(現飯南町)生まれ。専攻は労働経済学。学習院大学教授を経て東大助教授。ニート=玄田有史といわれるほど『ニート――フリーターでもなく失業者でもなく』の出版によりニート問題の第一人者、ニート支援にあたっては自ら共同生活の現場に赴き、その効果を実際に確かめる、数少ない研究者の一人。
最近、彼への批判も聞かれるが、無責任な批判はするだけで実際に我々の現場を訪れた者は一人もいないのが事実!
 ひとーーっつ。「ニートっていうな」って能書き言う前に、一人でもニートを立ち直らせてから物言えコノヤロウ!カンカンカン・・・ゴング。失礼しました。
 
向出 佳司氏 
皇學館大学教授・臨床心理士・法務省人権擁護委員、文部科学省、奈良県スクールカウンセリングスーパーバイザーなど多数を努める。長年にわたり不登校や引きこもりなどの自立支援に携わっている。縁あって関西青少年自立支援センターNOLAの副理事長も引き受けていただいており、父母研修会等にもスーパーバイザーとして参加していただいている。
彼の気さくな人柄は、講演にも表れていて、県内外でも多数講演している。彼の漫談のような軽妙で親父ギャグ連発の語り口は聞く者を飽きさせない。ただ笑いすぎて、肝心の内容をお聞き漏らしのないように!
 
山田 静代氏
奈良YMCAボランティア団体「心のフリースクール ハートハース」臨床心理士。
YMCA版フリースペースがハートハースで、その活動の中心を担っている。常に子供たちの目線で行動を共にし、思い立ったらどこへでも出かけていく歳を感じさせない(失礼)好奇心と行動力の持ち主。
NPO法人NOLAの花と実りの里山基金の創設者であると共に、父母研修会講師等NOLAの活動にも多数ご協力いただいている。
 
川又 直氏
peaceful houseはぐれ雲主宰、NPO法人北陸青少年自立援助センター理事長で、青創協の設立者でもある。共同生活による自立支援に携わって26年の大ベテラン。この間に社会に巣立っていった若者は実に600名以上にものぼる。
ただ多くのノウハウがあるにもかかわらず酒が無いと日本語が話せない?という欠点がある。 「娑婆だ!娑婆だ!娑婆ダバダ」???を信条としている・・・らしい。
 
谷奥 克己氏 
東大阪市教育センター教育相談員・淡路プラッツ顧問
同センターで長年不登校児童、家族の支援に携わっている。
ドスの聞いた口調と冷静沈着な分析で不登校児童もすぐ立ち直る!?かも。
 
平 雅一氏
平氏の長女が中1で不登校になり、中2の7月にNOLAに入寮、3ヶ月後の10月からNOLAより中学校に通い始める。現在は3年生で受験勉強の真っ最中にある。
NOLAの活動にも様々なご協力を頂いている。
パネリストで唯一、不登校児の親として、共同生活に出すとき、そして現在までの心情を親の立場でお話いただく予定。
 
田中 俊英氏
大阪は阪急淡路駅近くにある通所型のフリースペース「NPO法人淡路プラッツ」の代表
代表になる前もドーナツトーク社という引きこもりの相談所を開設。
飄々とした語り口と、鋭いつっこみで、相談者の心を開く。
また、オタク系の話題には妙に詳しい。無類のカラオケ好きでもある。
 
以上のような多彩なキャラクターがそろう今回、それぞれの支援現場の体験や理論に基づいたより具体的な実際に使える自立支援の方法をお話いただく。当事者の親はもちろん、教員や支援に携わっている方、そして現在子育て中の方に是非聞いていただいて、たくさんのヒントを持ち帰っていただきたいと思っている。
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