設立の趣旨(定款より抜粋)
近年、不登校児、成人の引きこもりを始め、家庭内暴力、いじめ校内暴力、自殺、援助交際等、青少年を巡る諸問題は益々深刻化してきている。
なかでも、つい最近の調査では、小中学生の不登校児の数が、17万人を超えたと発表された。これは前年度の数字を2割も上回るものである。
そして、このうち3割から4割は引きこもりの状況に移行しているという報告が現場からはある。これに、高校、専門学校、大学を合わせると、こうした青少年の数は20数万人に及ぶと推測される。
NOLA(のら)[Natural Outdoor Life Academy](以下NOLA)は、1999年に、自然を生かした育児サークルやプレーパークやキャンプ場等、アウトドア体験を通して大人も子供も楽しみながら生きる力を養う場として開設以来、同時に不登校や非行、引きこもりなど、社会的自立が困難な青少年と関わってきた。
自立への足がかりとなる生活習慣や人間関係を身につけるために、共同生活寮を運営し小動物の小屋製作、家畜の世話、無農薬野菜の生産、また、販売に取り組んできた。
また、父母研修会を年に4回計画し、保護者の相談や、親子、家族関係の修復の援助を行ってきた。
NOLAには、通常10名ほどの青少年が、それぞれの目標に合わせて共同生活を送っている。
どの寮生も、はじめは、スタッフと共に農作業やスポーツで汗を流し、生活のリズムを作りながら、体力を養っていき、やがて、各自の目標を定めていく。
中学校・高校に通う者、大検を目指す者、アルバイトに通う者等様々だ。アルバイトも造園土木、旅館、コンビニエンスストア、老人福祉センターなどバラエティに富む。
しかし、問題はNOLAを卒寮してからにある。
不登校や引きこもりを経験した青年は高校卒業の認定を受けられたとしても、(NOLAからアルバイトの経験をしたとしても、いざ家に戻ると)自立に至らないケースが、非常に多い。彼らにとって、社会の壁は本当に厚い。
NOLAを卒寮してからも地元に戻らず、そのまま吉野町に残ろうと考える者も増えてきた。そんな彼らのアフターケアも必要となってきている。
そこで、OB・OGに限らず、引きこもり、不登校児、子育て中の親子、さらには軽度の精神・発達障害者らを対象に、相談はもちろん、居場所や就労の機会を提供し、社会復帰、自立を支援することが、関西青少年自立支援センターNOLAの主たる目的である。
NOLA援助会員、並びにNOLAの活動に賛同する一般関係者有志は、青少年の社会復帰、自立に貢献する特定非営利活動法人を設立するものである。
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